AIが個人の営業担当になる働き方
働き方のサービスを見ていると、少しずつ流れが変わってきている気がします。
これまでは、働きたい人が求人を探して、条件に合いそうな企業へ応募するのが普通でした。
企業が募集する。人が応募する。面接する。採用する。
この形は今でも基本ですが、スキマバイトの広がりで、もっと短い単位で仕事と人がつながるようになりました。
ただ、もう一歩先があるように思います。
それは、働く人ひとりひとりが自分のページを持ち、企業側から「この人に来てほしい」とオファーを出す形です。
応募する側から、選ばれる側へ
タイミーやカイテクのようなサービスは、企業が求人を出し、働く人がそこに入っていく仕組みです。
これはとても便利です。
でも、働く人の側から見ると、基本的には「出ている仕事の中から選ぶ」形になります。
もし逆に、働く人が自分の得意なこと、空いている時間、希望する条件を公開しておき、企業がそこへオファーできたらどうでしょう。
たとえば、
札幌市内で夜間の守衛ができます。
車両回送、洗車、簡単な施設管理ができます。
介護施設の見守りや補助的な業務なら対応できます。
平日の午前だけ、土日の夜だけ、月に数回だけ動けます。
こうした情報が、履歴書ではなく「働けること一覧」として見えるようになる。
企業側は、求人を出して待つのではなく、条件に合う人へ直接声をかけられる。
これは、かなり自然な形だと思います。
中間マージンをできるだけ小さくする
この仕組みの大きな意味は、中間マージンを小さくできることです。
人手がほしい企業と、働ける人が直接つながれば、余計なコストを減らせます。
企業は、同じ予算でも働く人に多く払えるかもしれません。
働く人は、自分の条件を出しやすくなります。
お互いに納得したうえで仕事が決まるなら、これはWin-Winです。
もちろん、完全に仲介をなくせばいいという話ではありません。
本人確認、評価、トラブル対応、支払い、契約、キャンセル時のルール。
こうした部分は必要です。
ただ、間に入る仕組みが大きくなりすぎて、働く人の取り分が減ったり、企業の負担が増えたりするなら、本来の目的から離れてしまいます。
必要な安心だけを残して、余計な摩擦を減らす。
ここに価値がありそうです。
AIが個人の営業担当になる
この形は、AIとかなり相性がいいです。
働く人が自分で営業文を書くのは大変です。
何が得意なのか、どんな仕事なら向いているのか、どんな条件なら無理なく続くのか。
自分では案外わかりにくいものです。
でもAIが聞き取りをして、プロフィールを整え、企業向けにわかりやすく見せてくれるなら、個人でも小さな営業ページを持てます。
たとえば、
できる仕事。
できない仕事。
対応できる地域。
空いている曜日。
希望する報酬。
過去の経験。
人柄が伝わる一言。
これらを整理して、ひとつのページにする。
さらに企業から依頼が来たときも、条件が合うかどうかを整理し、返信文を作り、日程調整まで手伝う。
そうなると、AIは単なる文章作成ツールではなく、個人の営業担当のような存在になります。
地域の仕事ほど向いている
この仕組みは、全国規模の転職市場よりも、地域の現場仕事に向いている気がします。
守衛、施設管理、送迎、車両回送、洗車、清掃、草刈り、除雪、介護補助。
こういう仕事は、資格や経験も大事ですが、それ以上に「近くにいて、信頼できて、条件が合う人」が強いです。
企業側も、毎回まったく知らない人を探すより、顔の見える人に頼みたいはずです。
働く人の側も、遠くまで行かず、自分の生活に合う範囲で仕事を受けられます。
大きな求人サイトでは見えにくい、小さな地域の仕事。
そこを個人ページとAIでつなげる。
これはかなり現実味があります。
最初は一人のページでいい
大きなサービスをいきなり作る必要はありません。
最初は、一人の「働けること一覧ページ」で十分です。
名前。
対応できる仕事。
対応エリア。
空き時間。
希望条件。
連絡方法。
それだけでも、名刺よりずっと伝わります。
紙の履歴書よりも柔らかく、求人応募よりも自然で、知り合いへの紹介もしやすい。
もしそのページを見た企業から声がかかるなら、次は二人目、三人目と増やせばいい。
小さな地域ワーカー名鑑のようなものができていくかもしれません。
働き方の主導権を取り戻す
これからの働き方で大事なのは、会社に所属するかどうかだけではないと思います。
自分が何をできるのか。
どの時間なら動けるのか。
どんな条件なら気持ちよく働けるのか。
それを自分で持っておくこと。
そして、それを必要としている相手に届く形にしておくこと。
AIの力を使えば、これまで営業が苦手だった人でも、自分の仕事の窓口を持てるようになります。
企業に応募するだけではなく、企業から声をかけてもらう。
中間マージンをできるだけ小さくし、働く人にも企業にも納得感がある形を作る。
そんなサービスは、これから十分にありえると思います。
個人が自分の仕事ページを持つ時代。
それは、働き方を少し自由にする入り口になるかもしれません。
この記事が参考になったら、応援いただけると励みになります。
著者: ふじのすけ
投稿日: 2026-04-16 22:42 JST
コメント
コメントを投稿